"リモート演劇"は可能性だと信じたい

コロナウイルスが世界中に蔓延し、人と離れていることを強いられる昨今。

演劇という、"濃厚接触"を楽しむ表現にとっては
まさに氷河時代としかいいようがありません。

そんななか、新しい言葉と、表現のツールが生まれています。それが、"リモート演劇"です。

"リモート演劇"とは、zoomなどのミーティングツールやyoutubeなどの動画配信サービスを利用して、
創作した作品を映像化し、お客様に届ける演劇の様式を指します。

僕はこの"リモート演劇"にとても可能性が秘められていると感じています。

そもそも、"リモート演劇"という言葉自体、非常に矛盾していておもしろい言葉ですよね。

"リモート演劇"は、「集団的な共同体験」である演劇を、リモート(remote)して、つまり各々離れて鑑賞するもの、ということですからね。

集団でありながら個々で離れて、かつ同じ体験をする。
すてきですよね。

さらに、リモート演劇には、お手軽さという利点もあります。
どこでも、好きな場所で好きな事をしながら演劇がみれるのです。

ジョギングして音だけ聞いたり、パスタを茹でながらチラ見したり、友達とわいわいビール呑みながらでも大丈夫です。

やはり、本物の舞台となると、開演時間に間に合うように、決められた場所で、決められた態度で居ないといけません。それはかなり負担を観客に強いることになります。

"リモート演劇"によって演劇の敷居は下がり、門戸が大きく開かれることにつながるのではないか。

演劇という、ある種"重い"表現が、人々の生活に入り込み、より親しみやすい媒体になっていくのではないでしょうか。


演劇の発展につながる!!!?



しかし、、、ここまで書いて、ハタと手が止まりました。

ビール呑んだりパスタ作りながら観ることが、果たして「共同体験」に繋がるのだろうか?


同じストレスにさらされ、ときにはつまらない物をみせられても、

「何かある!」

と信じ、観続ける観客の集中力が、演劇を作り出しその場にいる人間すべてにとっての「共同体験」を生み出すのではないかと。


それが、演劇の醍醐味なのでは?

ある程度の観客のコミットメントを要求するのが、演劇なのだと気づいたのです。


姿勢を正し、正座してみてろ!
とは言えません。
個々人に、自由に振る舞いつつ楽しめるというのが
"リモート演劇"の良さだからです。


集団で同時に、同じ場所で観る事が、演劇の面白さを担保していたんですねぇ。

う〜〜〜ん
演劇って、面倒くさいっすね笑


しかし!しかししかし!!!!


"リモート演劇"は私たちに与えられたチャンスであることに変わりありません。

映像で観れる演劇、定点カメラで面白い
尚且つ「共同体験」が得られる"リモート演劇"を
なんとしてでも探しにいきましょう。


絶対にどこかに隠れているはずです。


新たな表現が生まれる場所に僕達は立っています。
確かな技術発展と、コロナ禍というアクシデントの上に。

この機を逃さないように、取り敢えず僕は"リモート演劇"を沢山観ようとおもいます。


面白い"リモート"があったら教えて下さい!!


これまで長々と文章を読んでくださってありがとうございました!


武士岡大吉


劇団つちの娘

We are the theatle Company inKyoto

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